CGを手描きにプロジェクト ~始動~

 はじめまして。きとうと申します!主にアニメーションについてあげていこうと思っています。 

 さて、今期は「CGアニメーションを手描きアニメーションに近づけることはできるのか」という調査を行っていこうと思います。

 理由としては、私自身が手描きのアニメーションに憧れを抱いているからです。小さい頃から「トトロ(1988)」や「ドラえもん」、「白雪姫(1937)」などを見て育ち、その映像美に心惹かれていましたが、近年は業界全体がCGにシフトし、セルアニメはおろか、デジタルペイントを用いた2Dアニメーションすらなくなりつつあります。

 しかし、私自身もCGを学び、時代を変えてしまっている一人として存在してしまっています。やはりCGの方が少ない人数でも高品質のアニメーションを作ることができる、効率が良いと、考えてしまったからです。今の電車が蒸気機関車に戻らないように、利便性を知ってしまった社会はもう戻ることはないでしょう。

 そこで私は、テクノロジーはそのままに、追求する目的を変更すればよいのではないかと考えました。つまり、CGを使って、リアルではなく、手描きの温かみのある絵や動きを追求することが、この矛盾を解決するのではないかと考え、今期の目標としました。

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具体的な方針

CGを手描きアニメーションに近づけるにあたって、その要素は2つあると考えられます。

1.絵

2.動き

今回主に調査する対象は2の「動き」にしようと思います。なぜなら1の「絵」については割と研究がなされている印象があるからです。

 例えば、Toonレンダリングという技術を用いて作られた、"セルルックアニメ"が普及していたり、3DCGソフトであるblenderでは「Grease Pencil」という3Dビュー上に絵を描ける機能を開発し、より手描きに似せられるよう追求していたり、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが制作した短編アニメーション「紙ひこうき(2012)」では「Meander」というベクターベースの手書きソフトが開発されました。これはCGでアニメーションをつけますが、輪郭はアニメーターがソフトを使って描くことで、CGと手描きの線がうまく調和されたような作風に仕上げることができました。

 このように「絵」についてはかなり研究がなされているのに加え、商業アニメにも使用されていることから、多くの人が手書き風CGと言えばこういう感じ、というイメージが「絵」の方にはついているように感じます。なので、私は今回、新しい観点から問題を解決したいという意志のもと、この「動き」について追求していこうと思います。

長くなりましたが拝読ありがとうございました!


「紙ひこうき」のbreak down公式動画↓↓↓ ----------------------------------------------------

「WDAS Technology Projects: Computer Assisted Animation of Line and Paint in Disney's Paperman」. Walt Disney Animation Studio. 



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